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くノ一娘。物語

1 :たぢから:02/04/09 00:07 ID:5DIPbvY/
以前あったくノ一小説を見て、書きたくなりました。
超能力忍法に頼らない話にしようと思います。

2 :たぢから:02/04/09 00:08 ID:5DIPbvY/
人里離れた森の中を奥へ奥へと向かう一つの影。
その速さは常人の目では捉えられるものではなく、
一陣の風のごとく、駆け抜けてゆく。
そしてそれを追う別の影。

3 :たぢから:02/04/09 00:09 ID:5DIPbvY/
「くらえ!」
「なんの!」
2つの影は互いにあらゆる武器、技を繰り出しながら、森の中を走り続ける。
やがて開けた土地に出ると、その2つの影は向き合い、木刀を取り出す。
「明日香いくよ〜〜〜!」
「いつでもどーぞ!」

4 :たぢから:02/04/09 00:09 ID:5DIPbvY/
一見呑気な言葉の掛け合いだが、次の瞬間には、二人は互いに木刀をぶつけ合っていた。
木刀の衝突により発生する振動が、互いの手元に伝わり、痺れる。
「なかなかやるね、なっち。」
「同期とはいえ、年下には負けられないべさ。」
自らの信念を懸けた決闘・・・木刀だけど真剣勝負だ。

5 :たぢから:02/04/09 00:10 ID:5DIPbvY/
それから1時間が過ぎただろうか…二人共かなりのダメージを負っていた。
互いに互角の実力が為に、どちらも一歩も引かなかった。
だが、二人とも相当のダメージを負っているが為に、もはや無駄な動きはできなかった。
「次で決めるべさ!」
「それはこっちのセリフ!」
二人は、攻撃のチャンスを見計らっていた

6 :たぢから:02/04/09 00:10 ID:5DIPbvY/
風が止んだ瞬間、二人は一気に互いに向かって駆け出し、木刀を相手の首に向かって振りかざした。
だが次の瞬間、2人の間に割ってはいるものがあった。
「あっ!」
「この苦無は・・・裕ちゃん!」
「そこの二人!いつまでやっとんねん!お頭から呼び出されとるやろ!」
年のわりに・・・
「ああん?」
失礼。若くて威勢のいい声の主は、今戦っていた二人の姉貴分、中澤裕子である。

7 :たぢから:02/04/09 00:11 ID:5DIPbvY/
「ゴメンゴメン。修行のつもりが長引いたべさ。」
「ちょっと!お頭の所に向かっていた私に不意打ちしたのはなっちでしょ?」
「お互い様だべさ。この間は明日香が・・・」
「ああもう!喧嘩両成敗!!はやく来ないと・・・今夜キスするぞ。」
苦無を拾いつつ、二人を脅す中澤。目はマジだ。
「い、行こっか明日香・・・」
「裕ちゃん、お先ぃ〜〜〜・・・」
「コラ、二人とも待たんか〜〜〜〜〜!!」

8 :たぢから:02/04/09 00:13 ID:5DIPbvY/
「お前ら、1時間の遅刻や。」
「つんくさ〜ん、スイマセン。」
「なっち・・・いい加減“お頭”って呼ばなきゃマズイって。」
それより遅刻のほうが問題である。

9 :たぢから:02/04/09 00:14 ID:5DIPbvY/
ここは忍び集団“捨乱救”の総本山。
二人が呼ばれた部屋の中には、頭の忍者“つんく”こと寺田光男、
二人の仲間である石黒彩、飯田圭織がいた。
「ゼエゼエ・・・やっと追いついた。この子ら、逃げ足だけはホンマ早いわ・・・」
おくれて中澤が到着。
言い忘れていたが、さっきの二人のうち、
年上で訛りが目立つのが安倍なつみ、年下でツッコミ役なのが福田明日香である。

10 :たぢから:02/04/09 05:56 ID:t76n8SXD
全員が揃ったところで、石黒が口を開いた。
「お頭、今回私達“朝組”が呼ばれたは何の用があってのことでしょうか?」
「それはな、平家から説明がある。平家、入れ。」
「はい。」
部屋の奥から姿を現すくノ一平家みちよ。そして彼女に続いて三人の少女が部屋に入る。

11 :たぢから:02/04/09 05:57 ID:t76n8SXD
「みっちゃ〜ん。この子らは?」
「裕ちゃん、新入りだよ。」
「え?だってカオリ達忍びになってからまだ半年・・・」
「そうだべ。まだまだ半人前だべさ。」
「お頭いいんですか?」
予想外のことに、文句(?)を口にする朝組のくノ一。
「コラコラ落ち着かんかい!だから半人前なんや。」
リーダーの裕子が注意する。
忍びたるもの、常に冷静沈着でなければならない。

12 :たぢから:02/04/09 05:58 ID:t76n8SXD
「要は、朝組の追加人員ってことだよね?」
年齢では中澤の次の石黒がみちよに訊ねる。
「そういうこと。本当は私も手伝ってあげたいんだけど、太陽組との任務があるから。」
キャリアでは朝組の五人を一歩リードする平家は、基本的に単独で任務をこなす。
太陽組はさらに経験豊かな四人組のくノ一集団である。

13 :たぢから:02/04/09 05:58 ID:t76n8SXD
「三ヶ月以内にこの子達を今のアンタ達のレベルに育てること。これがノルマよ。」
「三ヶ月!?マジでか?」
さすがの中澤も動揺を隠せない。教育係の自身はない。
「大丈夫やて。お前ら成長株やから。このつんくの目に狂いはない。」
太陽組との打ち合わせがあると言って、寺田と平家は出て行った。
何だかよく分からないまま、五人のくノ一と三人のくノ一のタマゴは取り残された。

14 :たぢから:02/04/09 06:03 ID:t76n8SXD
「とりあえず、自己紹介するべ?」

沈黙を破ったのは安倍だった。
田舎育ちによる、未だ消えないウソ臭い訛りが、場のムードを和らげる。
まずは朝組の五人が名乗り、その次は新人の番だ。
猫目の保田圭、小柄な矢口真里、おとなしい市井紗耶香。
朝組の五人だってそうだが、見た目も年齢もバラバラの三人である。
リーダー中澤の一声で、受け持ちが決まった。
年齢を考慮して、中澤・石黒−保田、飯田・安倍・福田−矢口・市井という組み合わせである。
顔合わせが終わったところで、この日はお開き。
外へ出て、新人を宿舎まで案内した。

15 :たぢから:02/04/09 06:04 ID:t76n8SXD
次の日は早朝から訓練だった。
師範くノ一夏まゆみの指導の下、基礎体力作りに精を出す。
中澤たち五人はなれているが、新人の三人は大変である。
なにせ、三ヶ月以内に追いつかないといけないのだ。
したがって、先輩五人よりハードな訓練となる。

16 :たぢから:02/04/09 06:05 ID:t76n8SXD
ちなみに、忍びの世界にもランク付けがある。
上忍・・・太陽組がこれにあたり、基本的に単独で任務を遂行する。
中忍・・・平家が該当する中堅クラス。上忍について任務をこなすことが多い。
下忍・・・半人前で下っ端。実戦に携わる事はない。朝組はこれ。
寺田や夏はもちろん上忍であるが、上の上といった部類に入る。
下のランクの忍びの訓練指導に関わることが多い。

17 :たぢから:02/04/09 06:06 ID:t76n8SXD
この日の特別メニューは「早がけ」、単純にいうと、かけっこの訓練だ。
身長の数倍の長さの帯を額にくくりつけ、帯が地面につかないよう走るのだ。
しかも、その状態を維持した上で、長距離走となる。
夏曰く、基本的に忍者は戦闘員ではないので、逃げることに重点を置く。
任務遂行の為には、速さと持久力を兼ね備えなければ意味がないとのこと。
中澤達は30km、新人達は10kmだ。なお、中澤達の初回は2kmであった。

18 :たぢから:02/04/09 06:08 ID:t76n8SXD
新人三人にとってはあまりに過酷である。スタミナ切れで皆倒れてしまう。
しかし夏は妥協を許さない。竹刀を振り、ありったけの罵声を浴びせる。
「矢口!背の分帯短いんだから、もっと走れ!!
保田!スタミナには自身があるって言ってたろうが!!
市井!泣いても何にもならないぞ!立てぇ!!」
鬼だ・・・さすがの中澤達も恐怖を覚えた。

19 :たぢから:02/04/09 06:09 ID:t76n8SXD
その日のノルマが達成できなければ、達成できるまで訓練。
これが完璧主義の夏の訓練スタイルである。
要は夜中でも補習訓練をする、ということである。
新人三人は連日補習を受け、体で覚えていった。
だが、やはり人間である。いつしか限界にぶちあたるものだ。
それは十日目の三千メートル走の訓練の最中だった。
三千メートルといっても、海抜三千メートルだ。
里の近くの霊峰を全速力で駆け上がるという、地獄の訓練だ。
蓄積された疲労と酸欠のせいで、開始一時間も経たないうちに、
三人ともダウンしてしまったのだ。
これ以上は無理と判断され、三人には数日間の休養が与えられた。

20 :名無し募集中。。。:02/04/09 23:00 ID:o2s7YqS/
age

21 :名無し募集中。。。 :02/04/09 23:01 ID:o2s7YqS/
上ゲ

22 : ◆KOSINeo. :02/04/10 00:10 ID:kja6NYXj
小説総合スレッドで更新情報掲載しても良いですか?
http://tv.2ch.net/test/read.cgi/ainotane/1013040825/

23 :たぢから:02/04/10 07:25 ID:B8TP7IEb
>22
はい。お願いします。

24 :たぢから:02/04/10 23:01 ID:5qz7M5iI
「う・・・う〜ん・・・」
「紗耶香、気がついた?」
「あ・・・安倍さん・・・」
その夜、安倍は市井に付き添っていた。
「あれ・・・訓練は?」
「しばらくは休んでいいって。紗耶香達は過酷だもんね。遠慮することないべ。」
安倍の言葉が市井の心に触れ、その目から涙が流れだした。
「私・・・辞めたい・・・」
「・・・」
「矢口みたいに速いわけじゃないし、圭ちゃんみたいにスタミナがあるわけでもない・・・」
市井は安倍に背を向けた。
「ドジで泣き虫で・・・ホント、何でこんなことしてるんだろ・・・」

25 :たぢから:02/04/10 23:02 ID:5qz7M5iI
「そうだね。何でくノ一になったんだろうね。」
「え・・・?」
安倍の疑問に、市井は驚いた。
「私も何度も思ったよ。辛い訓練から逃げたくて逃げたくて・・・」
「安倍さん・・・」
「ねえ紗耶香、どうして紗耶香はくノ一になろうと決めたの?」
市井は答えることが出来なかった。
戦火で親を失い、生きる希望も無く彷徨っていたところ、
偶然忍びの里を見つけ、なりゆきで入団したのだから。
「話したくなければ、別にいいけどね。」
市井の様子から、安倍は無理な詮索をしなかった。
「なっちはね、強くなりたかったから。」

26 :たぢから:02/04/10 23:03 ID:5qz7M5iI
それは一年前にさかのぼる。
里から歩いて五日はかかる、人里離れた山奥の森のそのまた奥、
その森を抜けたところには、のどかな農村があった。
名も無い村ではあったが、ほぼ一年中蘭の花が咲き乱れることが特徴だった。
ところがある日、その村は某戦国大名の軍勢に襲われた。
田畑は荒らされ、略奪に強姦・・・平和な村は一瞬にして地獄と化した。
たまたま森の中で果物を集めていた安倍が戻ってきたときには、
村跡に変わっていた。安倍はしばし放心状態となった。
そこに追い討ちをかけたのが、二十人くらいの野盗だった。
彼らは、戦で荒れた村々から軍の取りこぼしを、根こそぎ喰らっていた。
当然、安倍の家も隅々まで喰い尽くされていた。

27 :たぢから:02/04/10 23:04 ID:5qz7M5iI
次の瞬間、安倍は野盗達の中へ突っ込んでいった。
怒りに我を忘れ、大声でわめき、涙をこぼし・・・半狂乱になっていた。
しかし少女一人の力ではどうにもならず、あっけなく捕らわれてしまった。
野盗達が、安倍について相談(売るか犯すか)している最中に、それは起こった。
野盗達の目の前に突如現れた黒ずくめの男。
彼は一瞬のうちに全ての野盗を倒した。胴体を横に切断するという残忍なやり方で。
それでも安倍は恐怖感を覚えなかった。むしろ、何かに興奮していた。
男が去り行く間際、安倍はその男を引き止めた。
そして、自分を連れて行って欲しいと懇願した。
男は静かに頷くと、安倍をつれて村をあとにした。
その男こそ、頭の寺田光男だったのだ。

28 :名無し募集中。。。:02/04/11 16:02 ID:1T2lkcd1
>>27
かっこいいつんくって珍しいかも(w

29 :たぢから:02/04/11 23:06 ID:TIEPwRkA
>27さん
どうも作者です。
つんくはあんまり出番がありませんが、関西弁以外は別人かもしれませんね。
この小説が軌道に乗ってきたら、外伝的な話を書いてみたいと思っています。
まあ、主役はなっちなんですが。

30 :たぢから:02/04/11 23:07 ID:TIEPwRkA
「なっちはね、強くなりたい。力だけでなく、心もね。そして、夢をかなえるんだ。」
「・・・夢?」
「この手で村を甦らせること。なっちが村長になって、みんなを守るんだ。」
安倍の目には一点の曇りも見られなかった。
その瞳に、市井は心の隙を貫かれた気がした。
「・・・安倍さんには、言っておこうと思います。」
「?」
市井は心の内を全てさらけ出した。そして、自分の弱さにまた泣いた。
そんな市井を安倍は起こし、優しく抱きしめる。
「確かに紗耶香は弱いかもしれない。でも、なっちはそれでもいいと思う。
なっちだって、まだまだ弱いべさ。でも、弱いからこそ強くなろうとも思える。
紗耶香だって頑張れば強くなれるはずだよ。絶対にね。
だから、私は紗耶香に辞めて欲しいとは思わないべさ。」

31 :たぢから:02/04/11 23:07 ID:TIEPwRkA
一週間ほどしか顔を見ていないが、弱みや涙とは無縁の人だと思っていた。
だがそんな彼女にも、悪夢にうなされて眠れぬ夜があったのかもしれない。
人知れず泣き続けた夜だってあったのかもしれない。
そう思うと、市井はなんだか妙に自分が傲慢なような気がした。
しばらく沈黙した後、
「ありがとう・・・安倍さん。私は辞めません。」
「よかった。でもさ、その“安倍さん”は辞めて欲しいべさ。なんか他人行儀過ぎてさ。」
「じゃあ、なっちさんで。」
「さん付けもいらないべ。別に先輩後輩で分けなくてもいいべさ。」
「ありがとう、なっち。」
市井からは自然と笑みがこぼれていた。この里に来て初めての笑顔だった。
「そうそう。泣きたい時に泣けばいいし、笑いたい時に笑えばいいんだべさ。」

32 :たぢから:02/04/11 23:10 ID:TIEPwRkA
次の日、安倍は寝坊した。
もともと時間にルーズなのだが、昨晩市井と話しこんでいたのが災いした。
着替えも中途半端なまま、集合場所へと向かう。
「遅れてごめ〜・・・あれ?」
違和感を感じたものの、その正体がつかめない。
「なっち!時間は守んなきゃダメだよ。」

33 :たぢから:02/04/11 23:10 ID:TIEPwRkA
「え?もしかして・・・紗耶香ぁ!? か、髪どしたの???」
市井はおかっぱだった髪を、半分位切っていた。
少年の様な風貌に、安倍は気づくのが遅れたのだ。
「髪はともかく、まだ二日休めるんだから・・・」
「いいの。もう昨日までの私じゃないから。」
「へ?」
「私もなっちみたいに強くなりたいって思ったから。もう寝てなんていられないよ。」
市井からは、見た目以上に別人と思わせる「何か」を感じられた。

34 :たぢから:02/04/11 23:13 ID:TIEPwRkA
「さ、早く行こう。他のみんなはもう走ってるよ!」
「よぉし、じゃあどちらが先に追いつくか競争だべさ!」
「じゃ、お先に〜!」
間髪いれず駆け出す市井。
「フライングはズルイべさぁ〜!紗耶香待てぇ〜!!」

35 :たぢから:02/04/11 23:14 ID:TIEPwRkA
髪を切り、弱い自分と決別した市井は、先輩五人に劣らない根性と努力で、
見る見るうちに成長していった。
一方、この市井の変わり様を見た保田と矢口も、負けてられないと奮起するのだった。
これには中澤達五人にもいい刺激を与え、彼女達もまた上達していった。
そして二ヵ月後、訓練の甲斐あって、八人のくノ一は見事中忍に昇格した。
仲間でありライバルである朝組八人の物語は、
今ようやくスタートラインにさしかかろうとしている。

36 :たぢから:02/04/12 23:48 ID:LpXvbfta
朝組のくノ一は、中忍に昇格してからは情報収集が主な任務で、
実戦に出ることは一度もなかった。
それでも、彼女達は日々の精進を怠ることはなかった・・・はずだった。
「明日香、ミカン五十個早食い勝負だべさ!」
「望むところよ!」
「コラコラ!アンタらえーかげんにせんかい!」
安倍と福田・・・この二人は仲がよく、お互い良きライバルなのだが、
どちらも食いしん坊なのが祟り(?)、大食いまでライバルなのだ。
ハードな運動をしていなければ、とっくに相撲取りなのは間違いない。

37 :たぢから:02/04/12 23:48 ID:LpXvbfta
ある日の自主トレメニューは、里の裏山でのかくれんぼだった。
これは各種隠法・遁法(逃げる術)を駆使した、立派な訓練である。
鬼は投票により中澤と石黒に決定。この結果に二人とも殺気立っているのは言うまでもない。
なお、ルールは普通のかくれんぼと勿論異なり、鬼が交代することはない。
その代わり、見つけられた者は、鬼と戦闘したり、逃げたりしても構わない。
逆に、鬼は見つけた者を捕らえれば、その場で何をしても構わないことになっている。

38 :たぢから:02/04/12 23:49 ID:LpXvbfta
日の出と共にかくれんぼは始まった。
安倍達六人は、一目散に駆け出す。そして目を塞いで数える中澤&石黒。
「・・・9997、9998、9999、10000!よっしゃ行くで、彩っぺ!!」
「数え終わってから言うのはなんだけど・・・普通かくれんぼは10数えるもんだよね?」
「ま、ええやん。これくらいのハンデがあってこそ、キスに集中できるってもんやで!」
【復習】鬼は見つけた者を捕らえれば、その場で何をしても構わない。
「相変わらずのキス魔だね。狙いは誰なの?」
「矢口ぃ!あの娘は今が旬やで!!」
「旬?・・・わかったわ。私はカオリとかを狙うことにするよ。」
こうして二人の鬼は動き出した。

39 :たぢから:02/04/13 23:22 ID:kjAUjnSF
CASE1:矢口真里
矢口は朝組一小柄で、隠れるのは得意中の得意である。
中澤から妙な視線を感じていた矢口は、まず自分が狙われるものだと直感していた。
その為、見つかりにくく、逆に見張りやすい所を探し回っていた。
当然、葉の多く生い茂る大木が好ましい。
なお、木の上に身を潜める隠法を、「狸隠れの術」という。
矢口は狸というよりコアラっぽいが、当時の日本にはいない。

40 :たぢから:02/04/13 23:23 ID:kjAUjnSF
「♪この〜木何の木気になる木〜・・・あ!あの大いいかも。」
矢口の見つけた木は、幹の直径が十メートル、高さも三十メートルはある大木だった。
葉も多く、外からは内部の様子が分かりにくい。
「よし。これに決定!」
矢口は手甲鉤を使って、楽々とてっぺんまで登りきった。
「ここなら裕ちゃんでも見つけられないだろう。」

41 :たぢから:02/04/13 23:24 ID:kjAUjnSF
CASE2:飯田圭織
矢口と対照的に飯田は背が高く、忍び装束でも目立ってしまう。
そこで、一旦茂みに隠れると、迷彩柄の服に着替えた。
しかし、飯田は服を二着持っていたわけではない。
実は飯田の忍び装束を裏返すと、迷彩服になっているのだ。
いわゆるリバーシブルで、異なる着物の柄を目的と用途に合わせて使い分けるのだ。
これを「変わり衣の術」という。
それでも歩いてれば目立つので、飯田はどこかの茂みに身を潜めることにした。

42 :たぢから:02/04/13 23:25 ID:kjAUjnSF
地上で隠れる時も、敵に見つかりにくく、こちらから見張りやすい場所を選ぶのが基本だ。
そして、いざ見つかっても、敵がすぐには近寄れず、自分が逃げやすいことも考慮したほうが良い。
避けるべき場所としては、湿地帯が挙げられる。
足場が悪いし、水にぬれると体力を消耗する。そして悪い虫もわくからだ。
というわけで飯田が選んだのは、崖の上の茂みだった。
「ここならすぐには上って来れない。カオリ冴えてるぅ!」
妙に自画自賛なのが弱点であるが、他の仲間は気にしていない。というか慣れていた。
腰を下ろすと、飯田はどこかと交信をし始めた。一応、警戒態勢だろう。
ただボーっとしてる風にしか見えないが、これが「電波」と呼ばれる特異体質であることが後で分かる。

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